そりゃあ美容院のキレイなお姉さんはいいですよ。話しは楽しいし優しいし、いい匂いがするし。
でもね、「やっぱり男は床屋だなぁ」って思うんです・・・。

行きつけの床屋のマスターは誇り高き職人肌。腕とハサミだけで一国一城を築き上げた苦労人。そんな男の一家言は破天荒で爽快だ。政治、経済、エネルギーから流行まで、独自の理論は切れ味抜群。そんな床屋は男のもうひとつの学校だ。

しかし昨今の景気の荒波はもちろん理容業界にも及んでいる。月イチのお客さんは1.5か月に。台頭する1000円カット。若者の床屋離れ。デザイナーとして、何かできないだろうか? 愛すべき日本の床屋文化のために!


そして誕生した企画が「男は床屋だ」プロジェクト。若者の目を惹くどうにも面白い、どうにも気にるポスターを月替わりで一年間、店頭に掲示してみようとなったのだ。そして2
枚目のポスターが終わり3枚目になったあたりから嬉しい変化が。

ご近所との談話の中で、お店の待合室で、そしてカット中に、ポスターが話題になり始めたのだ。店先のポスターを見て「ムフッ」と笑ってる人やケータイで写真を撮るカップルの姿が見受けられるようになった。
さらに、ジワジワとだが新しいお客様が増え始めてきたのだ!

これこそ販促。何かをすれば、何かが起こる。このシンプルな面白さ!

「男は床屋だ」ポスターが集客のきっかけをつくりました!
※お客様から実際に頂いた感想をイラストにしたものです


さぁ! では「男は床屋だ」ポスター・ツアーへいざ、出発!


3〜4月/『新社会人の君へ 〜髪形で給料は上がらないが、せめて印象を上げよう。〜』
初々しい新社会人のボサボサ頭の巣にヒヨコが。親父口調のコピーも胸にしみます。太い線で視認性を高めたイラストレーションでワイルドに男らしく。




4〜5月/『男の季節 〜屋根より高く、理想を高く。床屋で男を上げよう。〜』
チャラオ、ワイルド、オタクのロンゲトリオが男を上げるさまを表現。そんな意図がちっとも伝わらない不思議なポスター。




6月/『うっとうしい? 梅雨の時期こそ床屋で晴ればれ。 〜いい男はだいたい晴れ男。〜』
この時期、ベッチョリと暑苦しい髪形を、ベッチョリとした生き物で表現。




7月/『散髪してクールな夏。夏だ。海だ。その前に床屋だ。 〜あのコがアイス、ナツオトコ。〜』
イケメンのガリガリくんが描きたかったのだ。




8月/『サマー化けーション。 〜夏休みこそイメチェンの季節!〜』
夏はひとかわムケる季節。←おぉ、このコピー、○野クリニックに提案しようかな。




9月/『うしろ髪、ばっさりいこか。 〜うしろ髪引く、ひと夏の恋。床屋に行って、グッバイサマー。〜』
桜色した貝がらに、あの娘の想い出よぎります。青春っていいなぁ〜。




10〜11月/『読書の秋 自分磨きの季節 〜アタマの中は本屋、アタマの外は床屋〜』
「行きつけの床屋と本屋と呑み屋がある男は、だいたい、いい男」。私の友人の一人には行きつけの自販機まである。




12月/『散髪して クリ活! 〜男らしいクリスマス!・・・は、ちょっとさみしい。〜』
就活、婚活と来て12月はクリ活。あの娘と二人きりのラブラブ・クリスマスを目指して、まずは散髪! まぁ、ちょっと無理もあるけど、男はこのくらい単純な感じで丁度いい。



さて、「男は床屋だ」プロジェクトと平行して、店舗の一部改修工事が行われた。
通りに面した角地のショウウインドウ、良い立地にありながらあまり機能していない。お店の存在を主張しつつ、街ゆく人々に貢献するような、良いアイデアはないだろうか? 考えました。
左:好立地にありながら、長い間、タペストリーを飾るだけで充分に活用できていなかったショウウインドウ。うーん、もったいない。

下:店内側に展開する摩訶不思議ワールド。
右:まずはラフスケッチでアイデアを伝えます。店の前を通る人たちが身だしなみを整えるのに役立つよう、照明付きの大きなミラーを設置。また視線を少し動かせば見やすい位置にクラシックな時計が。これで時間に遅れることもありません。化粧台を模した展示スペースにはプライスメニューと、シーズンに合わせたディスプレイを展開させましょう。
左:方向性が決まったらCGで検証です。ミラーの高さや細部のメンテナンス方法など、3Dにすることで気がつく部分が多くあります。
OKがでたら施工業者さんと打合せです。

平日の営業時間内に施工するので、工場でほとんど完成させて搬入することに決まりました。
完成しました! 古き良き時代のバーバーをイメージ。味わい深い店構えになりました。

レトロなオブジェを使ったシーズン・ディスプレイが道行く人の目を楽しませます。特に夕方から夜にかけて、ロマンチックなイルミネーションが帰宅する人を温かく出迎えます。周辺も明るくなり防犯効果も期待できそうですね。

左:ハロウィンのディスプレイ。ミラーに踊るゴーストのジェルジェムが楽しい。
下:クリスマスのディスプレイ。キラキラと輝く雪に、よく見るとウサギが。近所の小学生に大人気でした。

こうして、今までどちらかというと「寂しい出窓」的だったショウウインドウは見事、ロマンチックな広告スペースへと生まれ変わり、街に、人に、日々ちょっとしたハッピーを発信しています。
新しいお客様も徐々にですが順調に増えてきています。初めて来店される方の心のハードルを低くする効果があるようです。

左:4月。テーマ「旅立ち」。小鳥たちが春の訪れを唄います。
下:6月。テーマ「初夏の訪れ」。さわやかな夏のモチーフたちが目を楽しませます。

何かをすれば、何かが起こる」。これこそ不変の法則です。
楽しませたり、驚かせたり、笑わせたり、好きになってもらったりと、広告や販促ってまず、「人を幸せなキブンにさせること」ですよね! 私たちの業界から日本を盛り上げていきましょう!

クライアント:フランク理容室 東京都三鷹市下連雀1-27-1 予約:0422-48-6585(いつも混んでます)
※予約なしで訪れても、待合室で異彩を放つマスター自慢の「超高級マッサージチェア」があなたを飽きさせない!




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